あらすじOutline
下宿先の自室で一人の女子大生・牧村祥子が死体で発見された。卒業を控えた大学四年の秋の出来事だった。左手首創傷による出血多量が死因とされ、また自室に鍵が掛かって「密室」であったことから、自殺の可能性が高いと思われた。
祥子の日記から自殺の原因を探ろうとする県立R高校時代からの仲間たち。やがて、事件関係者たちの供述から、自殺と断定するには幾つかの矛盾点が見つかった。それで、仲間たちの中には、自殺ではなく他殺ではないかと疑問を持つ者もいた。加賀恭一郎も疑問を持った一人であった。
加賀は祥子の死の真相を探ろうとしたところ、やがて第2の事件が発生する。今度は、金井波香という女性が毒物を飲んで死んでしまうのである。金井波香も仲間の一人であった。
次々と仲間が亡くなる不可解な事件。加賀はこの2つの事件につながりがあると推理し、亡くなった2人の身辺を探っていく。やがて、これらの事件が、最初に祥子が亡くなる1ヶ月前のある出来事が発端であることを突き止める。
刑事になる前の加賀恭一郎が挑む難事件。彼の慧眼が驚愕の真相を暴いていく!
当サイトの管理人より
この小説「卒業」は、東野圭吾氏の第2作品目の作品。トリックを図で説明するなど、初期の頃の特徴も見受けられる作品です。この小説では、加賀恭一郎が警察官になる前の大学時代が描かれており、加賀恭一郎シリーズの原点となっている。加賀恭一郎シリーズは現在10作品出ているが、順番に読んでいくと違った見方もできるので、出版順に読んでみることをおススメしたい。
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