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探偵倶楽部

あらすじOutline

富裕層を対象にした会員制の『探偵倶楽部』が、事件を解決していく短編小説集。

【第1篇:偽装の夜】
大手スーパーマーケットの経営者・正木藤次郎が自殺した。発見したのは、今の時点で藤次郎に自殺されると都合の悪い3人であった。そこで3人は偽装を企てる。しかし、翌朝、その3人も知らないうちに死体が消えてしまった。藤次郎が自殺したことを知らない長女は、父の行方を探すために探偵倶楽部を招いた。

【第2篇:罠の中】
資産家・山上孝三が自宅の風呂場で死んでいた。死因は心臓麻痺だった。孝三は以前から心臓が悪かったため、事故死と判断された。しかし、孝三の妻・道代は、いろんな状況から孝三は殺されたと判断し、真相解明のために探偵倶楽部に調査を依頼することにした。

【第3篇:依頼人の娘】
八月のある日、美幸が家に帰ると母親が血まみれで死んでいた。警察は、第一発見者である父親を疑っていたが、彼には確実なアリバイがあった。しかし、美幸は父が何かを隠していると思い、探偵倶楽部に調査を依頼する。

【第4篇:探偵の使い方】
阿部佐智男の浮気調査を探偵倶楽部に依頼した妻・芙美子。その浮気相手は芙美子の親友・真鍋秋子であった。芙美子は、親友の夫・公一にその事実を打ち明けた。やがて、阿部佐智男と真鍋公一が死ぬことになる。警察は、真鍋公一が妻・秋子と佐智男を毒殺しようとして、佐智男を殺すことには成功したが、秋子を毒殺する前に自分が誤って毒の入ったものを飲んでしまって死んでしまったものと判断した。しかし、探偵倶楽部だけは事件の驚くべき真相を知っていた。

【第5篇:薔薇とナイフ】
和英大学の教授・大原泰三の次女・由理子は妊娠していた。泰三は激怒し、「父親は誰か?」と由理子を追及するが、由理子は口を硬く閉ざしている。そこで、泰三は探偵倶楽部に調査を依頼することにする。そんな時、泰三の長女・直子が殺されてしまう。直子は、酔っぱらって妹の由理子の部屋で寝ていたところを襲われ殺されたため、本来の殺害対象は由理子であったと判断され、由理子を妊娠させた疑いがある男が容疑者ということになった。しかし、探偵倶楽部が掴んでいた真相はまったく違うところにあったのだ。

当サイトの管理人より

タイトルの「探偵倶楽部」が表しているとおり、探偵小説の王道のような小説。刑事が犯人を追い詰めるのとは、また違った緊迫感と面白みがある。

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