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片想い

あらすじOutline

年に一度開かれる元帝都大アメリカンフットボールの飲み会に参加していた西脇哲郎は、その飲み会のあとで、日浦美月と十年ぶりに再会した。美月は、帝都大アメリカンフットボール部の女子マネジャーだった。哲郎は、同じアメリカンフットボール部の女子マネジャーだった理沙子と結婚しており、美月は理沙子の親友でもあった。

哲郎は、美月を自宅に誘ったが、そこで衝撃の事実を知らされることになる。ひとつは、美月は性同一性障害であり、現在は男として生活していること。もうひとつは、ある人物を殺してしまったという事実であった。

美月は、警察に自首することを考えていたが、哲郎と理沙子は彼女を引き止め、そして彼女を匿うことにする。やがて、同じアメリカンフットボール仲間で美月の元恋人でもあった中尾功輔も協力することに。

しかしある日、美月は忽然と哲郎と理沙子の前から姿を消してしまう。そして、それに呼応するかのように中尾功輔も姿を消す。哲郎たちは、消えた美月と中尾を探し出そうとするが、その過程で、次々と驚くべき真実を知ることになる。

当サイトの管理人より

この「片想い」という小説は、文庫本で600ページ以上あり、東野圭吾氏の長編小説の中でも結構長いほうである。正直言って、半分ぐらい読んだところまでは、ミステリー小説としての面白味をあまり感じなかった。しかし、後半に差し掛かった途端にミステリー度が爆発することになる。だから、この小説を読むときは、決して前半だけで結論付けて読むことを止めないことである。また、「片想い」というタイトルから、ラブストーリーを想像する人もいるだろうと思うのだが、それを求めて購入すると100%後悔することになると思う。「片想い」というタイトルには、壮大なテーマが隠されているのである。

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